かなり前に作曲されながら未初演であったシュトックハウゼンの遺作《STRAHLEN 光線》(打楽器奏者と10トラックテープのために)が12月4日にカールスルーエでようやく初演されます。
この作品は《光の日曜日》の最終場面《HOCH-ZEITEN 至高=時(結婚)》の別ヴァージョンといえる作品で、合唱版とオケ版が2つの異なるホールで同時に演奏される原曲が、ヴィブラフォンと10トラックのテープに収められたヴィブラフォンの音源のためにアレンジされた作品です(ちなみに5台のシンセサイザーによる電子音楽版は《日曜日の別れ》となり、1台のシンセサイザー奏者とテープによる版は未初演の《ピアノ曲IXX》になります)。
全曲がグリッサンドだらけのこの作品をヴィブラフォンでどう演奏するのかが問題になりますが、少なくともテープに収められた部分は電子的なテクノロジーを駆使して、その神業を可能にしています(もちろん現時点では、私は詳細は分かりません)。
まだ未初演にもかかわらず、この作品の抜粋2箇所(各40秒)がシュトックハウゼンの公式ウェブサイトで視聴可能となっていますので、このヴィブラフォンのグリッサンドがどのようなものかどうぞお聞き下さい。
演奏を担当するのは、Laszlo Hudacsek、彼はキュルテンの講習会に何度か参加していましたが、5年くらい前に、この作品のリアリゼーションを試みているけれども、御大がその結果に納得してくれなくて困っている、というようなことをぼやいていたのを思い出しました。
初演にこぎつけるまで5年以上、キュルテンの講習会での受講生コンサートで《祈り》を演奏するために10年近くかかった受講生もいますし、シュトックハウゼン作品を良い状態で演奏するには長い時間と忍耐が必要なのだな、ということを改めて痛感しました。



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